消えないタバコ臭、横浜のヴェルファイアを58,000円で洗った話
購入時の洗浄で、なぜ匂いは戻るのか
神奈川県横浜市のお客様から、中古のヴェルファイアの依頼が入った。
購入時に車内洗浄をしてもらったのに、ドアを開けた瞬間、まだタバコの匂いが残っている。
試乗中は気づかなかったタイプだ。夏場、エアコンを回すと一気に顕在化することもある。
中古車のタバコ臭は、ヤニという油性の汚れが天井やシートのスポンジ、マットの下まで染み込む。
表面を拭いただけでは、原因はそのまま残る。販売店のクリーニングは、どうしてもそこまで踏み込めない。
ミニバンは車室が広く、後席エアコンまである分、臭いの逃げ場も多い。
お客様の表情から、家族に乗せたい気持ちが透けて見えた。子どもを乗せる前に、どうしても何とかしたい——そんな切実さだった。
禁煙車と書いてあっても、鼻で確かめる価値はある。車は動くが、快適さだけが取り残されていた。
58,000円・4時間、効いたのは「メリハリ」の洗浄
今回の施工は車内丸ごと洗浄、税込58,000円、所要4時間。
電解水を使い、天井もリンサーで洗った。仕上げに車内オゾン消臭。
ヤニは酸性の油汚れに近く、電解水はこうした染み込みに向く。
ただ、長年この仕事をしていると分かる。全体を同じ強さで洗っても、匂いは均等には消えない。
メリハリをつけて、一番匂いが集中している箇所を徹底する。
それが近道だ。特に効いたのは、運転席まわり。灰皿の近く、シート、シートベルト。
タバコを吸う人の周辺は、リンサー洗浄を何度も繰り返した。
運転席マットを外した床下、下地まで念入りに。ここに副流煙が溜まっていることが多い。
大幅に匂いが軽減されたのも、この重点洗浄のおかげだ。
バケツに吸い上げた水の色が変わるたび、お客様が声を漏らした。天井洗浄も外せない。タバコの煙は上に昇り、布地の奥で固まる。
エアコンは、プレフィルター交換が決め手になった
エアコンからもタバコ臭が出る依頼は、珍しくない。
運転のたび、フィルターに付いたヤニが循環される。
今回はプレフィルターを交換しただけで、風の匂いが明らかに軽くなった。
エバポレーターまで分解すればさらに徹底できるが、まずはここから手を入れる価値が大きい。
オゾンだけ、芳香剤だけに頼ると、また戻る。リンサーで汚れの元を抜き、オゾンで仕上げ、
換気系をリセットする。この順番が、経験上いちばん効く。乾燥も大事で、湿気が残ると匂いは蘇る。
施工後、お客様に試乗してもらった。窓を閉めてエアコンを回しても、
以前のような重さはなかったそうだ。完全に新車のような無臭を約束はできない。
それでも、匂いが集中している場所から攻めるだけで、日常の乗り心地は戻る。
数字より匂いが先に、心をつかむ。
横浜からの依頼だったが、悩みの形は全国どこでも似ている。
中古ヴェルファイアのタバコ臭は、諦める前に一度、プロの目で見てほしい。
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